「ワンピース」の世界における天竜人は、その強大な権力と極端な特権によって、物語の中で圧倒的な存在感を放つキャラクターたちです。彼らは、物語の要所要所で登場し、世界政府の最高権力者としての位置づけを持っていますが、その背景や権力の由来については謎が多く、ファンの間で多くの考察や推測が飛び交っています。この記事では、「天竜人は何者なのか?」「なぜこれほどの権力を持っているのか?」について深掘りていきます。
ワンピースの天竜人とは何者なのか?
まず、天竜人(てんりゅうびと)とは、世界政府の創設に関わった「20人の王」たちの末裔であり、彼らの子孫たちが「聖地マリージョア」に住んでいる存在です。彼らは世界政府の中でも最も高い地位にあるとされ、世界中で絶対的な権力を持ち、一般市民や海賊たちをはじめとする他の人々を「下等な存在」として見下しています。天竜人は地上の人々から「神」として崇められ、彼らに対して抵抗することは許されず、もし天竜人に手を出すようなことがあれば、海軍大将が即座に出動し、その者を討伐することが定められています。
また、世界政府を作った20人の王(アラバスタのネフェタリ家のみ例外)の子孫とされています。これは、現在まで続く世界の秩序を作った創造者の末裔、「世界貴族」として絶対的権力を保持する正当性があるとし、これが天竜人の権力の源であると考えられます。
天竜人の権力の背景は「失われた100年」にあるのか?
天竜人の圧倒的な権力の源泉として、最も重要な要素の一つに「失われた100年」が挙げられます。「失われた100年」は、800年以上前に消された歴史の空白期間であり、この期間中に何が起こったのかは作中でも謎に包まれています。しかし、多くのファンの間で推測されているのは、この期間に世界政府の支配体制が確立され、20人の王が他の強大な国や文明を打倒して世界を支配するに至ったのではないかということです。
天竜人が「神」としての地位を確立し、絶対的な権力を手に入れた背景には、この「失われた100年」での出来事が深く関与している可能性があります。つまり、かつて存在していた巨大な王国が天竜人やその支持者たちによって滅ぼされ、その際に天竜人は特別な技術や兵器、もしくは秘密を掌握し、その力を用いて現在の世界政府を築き上げたという説です。天竜人が保有する「古代兵器」や「世界政府の支配の正当性」は、この失われた歴史に基づくものかもしれません。
天竜人の権力は「イム様」との関係にあるのか?
物語が進むにつれて、世界政府の裏に隠された謎の存在「イム様」の登場がありました。イム様は、五老星すらも跪く存在として描かれており、天竜人の背後に存在する「真の支配者」としての役割を果たしている可能性があります。天竜人の権力の根幹には、このイム様との密接な関係があるのではないかという推測が考えられます。
そして名前が「ネロナ・イム」と原作では明らかになっています。「イム」が「仏」という漢字から、「ネロナ」は「神」から派生したものだと推測されます。
イム様が持つ謎の力や知識は、天竜人に対して特別な権威を与え、彼らの絶対的な支配体制を保証している可能性が高いです。もしイム様が「失われた100年」の秘密を知り、その情報を天竜人と共有しているとすれば、彼らの支配が揺るがない理由が理解できるでしょう。また、イム様が古代兵器に関わっているとすれば、天竜人がこの兵器を利用することで、他の国々や勢力に対して絶対的な優位を保つことができると考えられます。
天竜人の象徴的な存在としての「ドンキホーテ・ミョスガルド」
物語の中でも異彩を放つ天竜人として、ドンキホーテ・ミョスガルドが挙げられます。彼は、かつて天竜人としての高慢な態度を持っていたものの、魚人島での出来事をきっかけに自らの行いを反省し、天竜人でありながらも人々のために尽力するという異例の行動を見せました。ミョスガルドの存在は、天竜人が生まれながらにして「悪」であるわけではなく、環境や教育によって形成された傲慢さが原因であることを示唆しています。
この点から考えると、天竜人の存在意義やその権力は、単なる「血統」や「地位」によるものではなく、彼らが守り続けている「秘密」や「価値観」によって維持されているのではないかと推測されます。もし天竜人がこれまでの支配体制を揺るがすような選択をすれば、物語の大きな転換点となるでしょう。
天竜人と「古代兵器」の繋がり
ワンピースの物語の中で、「古代兵器」は世界を揺るがす力を持つとされています。天竜人がその権力を維持している理由の一つに、これらの古代兵器を掌握している可能性が考えられます。例えば、プルトンやポセイドンといった兵器が天竜人の手に渡っていることで、他の国や勢力が天竜人に逆らえない状況を作り出しているのかもしれません。
また、天竜人が支配している「聖地マリージョア」は、物理的にも世界の中心に位置しており、そこに古代兵器が保管されている可能性もあります。もし、ルフィたちがこの秘密を暴き、古代兵器を天竜人から解放することができれば、世界の支配体制が崩壊する大きな契機となるでしょう。
終わりに
天竜人は「ワンピース」の物語において、単なる権力者ではなく、世界の歴史や未来に深く関わる存在です。彼らがなぜこれほどの権力を持っているのか、その背景には「失われた100年」や「イム様」、さらには「古代兵器」など、複数の要素が絡み合っていると考えられます。物語が進むにつれて、天竜人の真の目的や、彼らが世界に与える影響が明らかになるでしょう。
これからの展開では、ルフィたちが天竜人と対峙し、その権力構造を崩す瞬間が訪れるのかもしれません。